服部 文香 はっとり あやか 先生_1

生徒インタビュー

生徒同士をつなぐ“橋渡し役”を心掛けています

「体育は生徒の居場所づくりにもつながります」と服部文香先生は話します。大学新卒で科学技術学園高校の体育教員となり、ご自身の学びの幅を広げるため小学校教諭や養護教諭の教員免許も取得してきました。多様化する通信制高校を選ぶ生徒たちに対応するため教員側も柔軟になることが大切といいます。そして生徒の将来のために、ときには少し厳しい対応にもなるとやさしく話してくれました。



▶︎私が体育教員になったのは…

 教員を志望したきっかけは、小4のころの担任の先生が大好きで、その先生のようになりたいと思ったからでした。

 そのころはまだ特にどの教科の先生になりたいということはなく、小中高と進んでいきました。体育教員になったのは陸上部で活躍していた兄たちの影響が大きいです。私も小さいころから走るのが大好きで、中学生になったら陸上部に入るんだと意気込んでいたのですが、ちょうど入学のタイミングで陸上部が廃部になってしまいました。

 陸上部は無くなってしまったのですが、陸上への思いは途絶えず、中3のときに元陸上部顧問の先生に直接お願いをして、私1人で市の大会に出場させてもらいました。今思うと我ながら大胆な行動でしたが、よい経験になりました。この経験から、生徒に「こういうことがしたい」と要望を言われた場合には、可能な限り聞き入れてあげたいと思っています。

 高校は陸上の強い学校を選んで進学し、念願の陸上部に入部したのですが、部活の練習は思った以上に厳しく、部活中心の毎日になってしまいました。それにより進路の選択肢が自然と絞られ、体育教員を目指して体育学部のある大学に進学しました。



▶︎養護教諭の学びが生徒理解に

 大学新卒で科学技術学園高校の教員になったのですが、最初のころは非常勤で時間に余裕があったため、学びの幅を広げるために小学校の教員免許を取得し、その後、養護教諭免許も取得しました。

 養護教諭免許の取得を目指したのは、名古屋分室には養護教諭がおらず、授業中のケガや体調不良者などへの対応は自分でしなければならなかったので、専門的な処置を勉強したいと思ったからでした。心理面の勉強もしたので、プロではないですが、生徒からの相談に以前よりも応えやすくなったと感じています。

 科学技術学園高校の教員になって14年目になります。通信制というのは、働き始めるまでは私自身が関わってこなかった分野でした。学校名も知らないほどだったのですが、働き始めて全日制高校とは違う通信制のシステムを知り、それをうまく活用するさまざまな生徒と出会い、私自身も通信制の大学で学んだということもあり、とてもやりがいを感じるようになりました。

 生徒は本当に多様化してきています。以前は高校卒業だけを目指す生徒の方が多かったように感じますが、現在は何か自分のしたいことをするためのステップであったり、高校は卒業したいけれど他のことも頑張りたいという気持ちを持っていたり、そういう積極的な生徒が増えてきています。もちろん、なかなか登校できないけれど高校は卒業したいという気持ちで頑張っている生徒もいます。


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