服部 文香 はっとり あやか 先生_2

先生インタビュー

▶︎体育で“居場所”を作ってあげる

 生徒が多様化してきたように私たち教員側も柔軟に変わって、多様化していかなければならない場面が多くなってきたように感じます。

 体育教員ですから、体を動かすことは大事にしているのですが、私自身は友だち作りのきっかけ、そういったところも気にかけています。

 新入学、転入学したばかりは周りに知り合いがいないですから、どこでどう過ごせばいいか分からないという生徒も多いんです。体育実技は座学とは違い実際に体を動かすので、この子とあの子は合いそうだ!と感じた生徒同士をくっつけてあげるような橋渡しを積極的に行なっています。

 なかには、他の生徒と関わりたくないという生徒もいます。そういう場合は無理に関わるよう促したりせず、ペアでの運動の際は私が相手をするなど、別の対応を取る場合もあります。どのような生徒に対しても、まずは居場所を作ってあげるということを大切にしています。

 また、みんなで成功したという達成感も味わわせてあげたいと思っています。例えば、フライングディスク(フリスビー)をやることがあるのですが、1対1で向かい合って投げるだけでなく、大勢で1つの輪を作り、全員で協力して1つの技の成功を目指すこともあります。



▶︎生徒の将来を見据えた指導

 私はレポートの添削において、小さな漢字ミスであっても指摘するようにしています。生徒からは「厳しい」と嫌がられることの方が多いですが、「今まで誰も教えてくれなかった」などと感謝されることもあります。行動面においても、生徒が社会に出てから困らないよう、些細なことでも声掛けをするよう心掛けています。

 不登校傾向の生徒が大学進学を希望することもあります。高校への登校を大学進学に向けた練習の場にしてみるのはどう? と話すと、目標に向かって一歩前へ進んだ気持ちになれるのか、明るい表情を見せてくれることが多いです。

 定期テストに辛うじて合格する学力レベルで、難関大学を志望する生徒もいます。そういう生徒には、まずは模試の受験を勧めています。

 教育の基本は、生徒の将来のためになる指導をすることだと考えています。


ステップ出所:月間『学びREVIEW』(学びリンク)



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